マウスピース矯正の治療期間!計画どおりに進めるためのポイントも
こんにちは。愛媛県伊予市にある歯医者「優歯科オフィス」です。

マウスピース矯正は、気軽に取り組めるイメージをお持ちの方が多いです。そのため「短い期間で終わらせられる」と考える方もいるかもしれません。
しかし、実際には他の矯正治療に要する期間と大きな差はありません。マウスピースの扱い方や口腔内の状態によっては、必要となる期間が延びる可能性もあります。
この記事では、マウスピース矯正の治療期間の目安、治療が長引くケース、そして計画どおりに治療を進めるためのポイントについて詳しく解説します。マウスピース矯正を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
マウスピース矯正の治療期間はどれくらい?

マウスピース矯正の治療期間は、それぞれの歯並びの状態によって大きく異なります。特に、前歯だけを整える部分矯正と、奥歯を含む全体の歯並びを矯正する全顎矯正では、期間に大きな差が生じます。
治療の期間は、動的矯正期間と保定期間の2つに分けられます。それぞれの期間について詳しく見ていきましょう。
動的矯正期間
動的矯正期間とは、歯に適切な力をかけて、段階的に歯並びを整えていく期間です。マウスピース矯正の場合、1~2週間ごとに新しいマウスピースに交換し、段階的に歯を動かしていきます。
動的矯正の期間の目安は、以下のとおりです。
- 部分矯正:2ヶ月~1年半
- 全体矯正:1年~3年
歯の動き方によって、当初の予定よりも治療期間が延びる場合もあります。
保定期間
保定期間とは、動かした歯を新しい位置に定着させるための期間です。移動した歯は元の位置に戻ろうとするため、リテーナーと呼ばれる装置を使用して、歯並びを安定させなくてはなりません。
適切に保定を行えば、歯の後戻りを防ぎ、矯正治療の効果を長期間維持できます。保定期間の目安は、以下のとおりです。
- 部分矯正:4ヶ月~1年半
- 全体矯正:2年~3年
動的矯正期間を終えた後の半年間は、歯が元の位置に戻りやすい時期です。取り外し可能なリテーナーを使用する場合は、1日20時間以上装着しなくてはなりません。
その後、歯科医の指導に従って、徐々に就寝時のみの装着へと移行していくのが一般的です。
マウスピース矯正の治療期間が長くなるケース

マウスピース矯正の治療期間が長くなるケースは、以下のとおりです。
- マウスピースの装着時間が短い
- 誤った方法でマウスピースを装着している
- 抜歯が必要
- 口腔内にトラブルが発生した
- 喫煙している
それぞれのケースを詳しく解説します。
マウスピースの装着時間が短い
マウスピース矯正では、装着時間が短いと治療期間が長くなる可能性があります。マウスピースを外している間は、歯に矯正力がかからず移動が進まないためです。
誤った方法でマウスピースを装着している
誤った方法でマウスピースを装着していると、治療期間が延びるリスクが高まります。マウスピースを歯に密着させて装着しなければ、正しく力が加わりません。歯科医の指導に従い、適切な方法で装着するよう心掛けましょう。
また、マウスピースを無理に着けたり外したりすると、変形や破損を引き起こす可能性があります。治療期間に影響が出ることも考えられるので、マウスピースの正しい扱い方を学ぶことも大切です。
抜歯が必要
抜歯をする場合、マウスピース矯正の治療期間は通常よりも長くなります。抜歯後は歯茎や周辺組織の回復を待たなければならず、その間は矯正治療が進められません。
さらに、抜いた部分のスペースを埋めるために歯を大きく動かすため、より多くの時間を要する場合がほとんどです。
口腔内にトラブルが発生した
口腔内に虫歯や歯周病などのトラブルが発生した場合、マウスピース矯正の治療期間が延びる可能性があります。トラブルの状態や進行度によっては、矯正治療を一時的に中断して、口腔内の健康を回復させなければなりません。
治療によって噛み合わせが変わった場合には、マウスピースを再設計しなければならない場合もあります。
マウスピース矯正では矯正器具を取り外せるため、口内のケアや治療がしやすいです。
しかし、マウスピースに覆われた部分には、唾液の自浄作用や抗菌作業が十分に働きません。矯正治療を開始する前と比べると、菌が繁殖しやすい口内環境になる点には注意しなくてはなりません。
喫煙している
タバコを吸っている方は、吸っていない方よりも矯正治療期間が長くなる傾向があります。喫煙をすると血流や代謝が低下し、歯の移動に要する骨代謝の働きが悪くなるためです。
虫歯や歯周病になるリスクも上がるため、歯を矯正する間は禁煙することが望ましいです。
計画どおりにマウスピース矯正を進めるためには

計画どおりにマウスピース矯正を進めるためには、以下の点を心掛けましょう。
- マウスピースの装着時間を守る
- 計画に従ってマウスピースを交換する
- マウスピースを適切に取り扱う
- 十分に口腔内のケアを行う
- 定期検診を欠かさない
各ポイントを詳しく解説します。
マウスピースの装着時間を守る
計画どおりにマウスピース矯正を進めるためには、1日20時間以上マウスピースを装着しなくてはなりません。食事と歯磨きの時間以外は、マウスピースを外さないようにしましょう。
マウスピースの装着は、なるべく早い段階で習慣化することが大切です。忘れてしまう方は、食事後や歯磨き後のタイミングでスマートフォンに通知がくるよう、リマインダーを設定しておくとよいでしょう。
また、前の段階で使用していたマウスピースを、予備としてバッグに常備しておいてください。外出先でマウスピースを装着していないことに気がついた場合にも、何もつけていない状況を避けられます。
計画に従ってマウスピースを交換する
マウスピース矯正を計画どおりに進めるには、交換時期を守ることが非常に重要です。交換が遅すぎる場合、歯が予定どおりに移動せず、治療が遅れてしまう可能性があります。
交換が早すぎる場合には、新しいマウスピースに歯周組織が適応できず、歯周組織や歯根に過度な負担がかかり、痛みや不快感が生じるかもしれません。マウスピースがきちんとフィットせず、矯正効果が弱まることも考えられます。
マウスピースは、段階的に歯を動かす設計になっているため、指示されたスケジュールに基づいて交換しましょう。
マウスピースを適切に取り扱う
矯正治療を予定通りに進めるためには、マウスピースを正しく取り扱うことも大切です。例えば、装着や取り外しの際には、力を入れすぎたり、噛んで押し込んだりする行為を避けてください。
また、マウスピースを装着したまま何かを食べるのも避けましょう。食べ物のカスが内部に入り込んで細菌が繁殖するほか、マウスピースが破損する原因にもなります。
マウスピースの洗浄は自己流ではなく、指定の方法で行いましょう。適切な取り扱いを徹底することで、スムーズに治療が進みます。
十分に口腔内のケアを行う
矯正治療を計画通りに進めたいと考えるなら、虫歯や歯周病など口腔内のトラブルを防ぐためのケアをしっかり行ないましょう。まず、食後には必ず歯磨きを行います。デンタルフロスや歯間ブラシを活用して、歯と歯の隙間も丁寧に掃除してください。
定期検診を欠かさない
マウスピース矯正を計画通りに進めるには、定期検診も欠かせません。ワイヤー矯正よりも通院頻度が低いとされていますが、定期的に口内の状況を確認する必要があります。また、定期的に歯科医によるクリーニングを受けることで、口腔内の健康を保てます。
たとえ異常が見つかったとしても、早めに治療を受ければ矯正治療への影響を最小限に抑えられます。
まとめ

マウスピース矯正の治療期間は、動的矯正期間と保定期間に分けられます。治療期間は、歯並びの状態や範囲によって異なり、部分矯正の動的矯正期間は約2ヶ月~1年半、全顎矯正では1年~3年が目安となります。
しかし、装着時間やマウスピースの扱い方、抜歯の有無などが原因で、治療期間が長くなる場合もあります。正しい装着や十分な口腔ケア、禁煙などを徹底することで、計画通りに治療を進められるでしょう。
歯が動いたあとの保定期間に、リテーナーを装着して後戻りを防ぐことも大切です。口腔内やマウスピースを適切に管理し、矯正を計画通りに進めましょう。
マウスピース矯正を検討されている方は、愛媛県伊予市にある歯医者「優歯科オフィス」にお気軽にご相談ください。
当院では、成人の矯正のみならず小児の矯正にも力を入れています。虫歯・歯周病治療、ホワイトニング、予防歯科なども実施しています。当院の診療案内ページはこちら、WEB予約も24時間受け付けておりますので、ぜひご覧ください。