乳歯の虫歯が永久歯に与える影響!乳歯の虫歯を予防する方法とは

2024年10月18日(金)

こんにちは。愛媛県伊予市にある歯医者「優歯科オフィス」です。

虫歯になった乳歯

乳歯は、通常6歳頃から12歳頃までの間に全てが永久歯に生え変わります。そのため、子どもの乳歯が虫歯になった場合も「生え変わるから大丈夫」と、放置する保護者の方もいるのではないでしょうか。

しかし、乳歯が虫歯になると、永久歯にさまざまな悪影響を及ぼします。乳歯の虫歯予防や早期の治療は、生え変わる永久歯のためにも非常に重要です。

この記事では、乳歯が虫歯になりやすい理由や乳歯の虫歯が永久歯へ与える影響などについて、詳しく解説します。乳歯の虫歯を予防する方法などもご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

乳歯は虫歯になりやすい

虫歯になった乳歯

乳歯は、永久歯に比べると虫歯になりやすいです。主な理由は、以下のとおりです。

  • エナメル質が薄い
  • 間食が多い
  • 歯磨きが不十分になりやすい

それぞれ解説します。

エナメル質が薄い

乳歯は永久歯に比べて小さく、エナメル質が薄いという特徴があります。エナメル質とは、歯の一番外側の最も硬い部分のことです。

エナメル質よりも内側に虫歯が進行すると、冷たいものがしみるなどの自覚症状があらわれます。乳歯はエナメル質が薄いため酸に弱く、永久歯よりも虫歯ができやすいのです。

また、乳歯は虫歯が進行しやすく、早い段階で治療が必要になることが多いでしょう。

間食が多い

子どもは間食が多い点も、虫歯になりやすい原因です。

口腔内は普段中性に近い状態ですが、食事をすると酸性に傾いてエナメル質が溶ける脱灰が起きます。食後は、唾液によって中和され歯が再石灰化します。

通常は脱灰と再石灰化を繰り返して健康な状態を保っていますが、間食が多いと酸性の時間が長くなります。そのため、再石灰化が追いつかず、虫歯になるリスクが高まります。

子供は、複数回に分けて食べたりだらだらと食事をしたりすることが多いです。そのため、口の中が長時間酸性状態になりやすいです。おやつや食事の時間をしっかり決めて、メリハリをつけて食べることが大切です。

歯磨きが不十分になりやすい

子どもは自分でしっかりと歯磨きを行うことが難しく、磨き残しが多くなりやすいです。特に、奥歯や歯と歯の間などの磨きにくい部分は、食べ物のカスが溜まりやすいため虫歯の原因になります。子供が歯磨きに慣れないうちは、保護者による仕上げ磨きが必要です。

しかし、子供同様に保護者も仕上げ磨きが不慣れな場合が多いでしょう。そのため、磨き残しが生じ、虫歯のリスクが高まるのです。

乳歯の虫歯が永久歯に与える影響

乳歯の虫歯が永久歯に与える影響イメージ

乳歯が虫歯になった場合に永久歯に与える影響は、以下の通りです。

  • 永久歯の発育を妨げる
  • 永久歯が虫歯になる可能性が高まる
  • 噛み合わせや歯並びが悪くなる
  • 顎の発達を妨げる

それぞれ解説します。

永久歯の発育を妨げる

永久歯は乳歯の下で形成されるため、乳歯が重度の虫歯になると歯の根の虫歯菌が永久歯の発育にも悪影響を与え、永久歯の形成が妨げられます。具体的には、生えたての永久歯に白い斑点の模様ができたり、茶色く着色した永久歯が生えてきたりします。

このような歯をターナー歯(エナメル質形成不全)と言い、健康な歯よりも虫歯菌の影響を受けやすいです。

永久歯が虫歯になる可能性が高まる

乳歯の虫歯を放置すると、虫歯菌が繁殖して他の歯も虫歯になりやすくなります。乳歯が虫歯ということは口の中に虫歯菌があるということなので、生えてきた健康な永久歯にも虫歯菌が移るリスクが高まるでしょう。

そのため、乳歯の虫歯を放置することは非常に危険です。歯科医院を受診し、必ず治療を受けてください。

噛み合わせや歯並びが悪くなる

乳歯が虫歯になると、噛み合わせや歯並びが悪化する原因になります。

虫歯によって乳歯が抜けたり治療によって早期に乳歯を抜いたりすると、抜けた歯の隙間を埋めるように周囲の歯が動きます。そのため、永久歯生えるスペースの確保できず、歯並びや噛み合わせに悪影響を及ぼすことがあるのです。

顎の発達を妨げる

乳歯の虫歯は、顎の発達にも影響を与えます。虫歯ができると痛みを避けようとするため、虫歯がないほうの歯で噛む癖がつきやすくなります。そのため、顎が十分に発達せずにバランスが悪くなり、噛む力が弱くなる原因になるので注意が必要です。

また、乳歯が虫歯で早期に失われると、噛み合わせが悪くなることもあるでしょう。噛み合わせが悪いと顎の骨や筋肉に負担がかかり、将来的に顎関節症などの問題を引き起こすリスクもあります。

乳歯の虫歯を予防する方法

丁寧に歯磨きをさせている様子

ここからは、乳歯の虫歯を予防する方法をご紹介します。

  • 歯磨きを丁寧に行う
  • 虫歯菌の感染を防ぐ
  • 食生活に気を付ける
  • 定期的に歯科検診を受ける

それぞれ解説します。

歯磨きを丁寧に行う

乳歯の虫歯を防ぐために最も重要なのは、日々の歯磨きです。子どもが小さいうちは自分で歯磨きをすることが難しいため、保護者の方が仕上げ磨きを行って磨き残しが生じないようにしてください。

以下で、2つの時期に分けて正しい歯磨きの方法をお伝えします。歯磨きを丁寧に行い、乳歯の虫歯予防に努めましょう。

生えたばかりの乳歯の歯磨き方法

乳歯が生えてきた段階の歯磨きでは、はじめから歯ブラシを使用する必要はありません。まずは、お子様が口の中を触れられることに慣れるように努めましょう。

水で湿らせたガーゼや綿棒などを用いて、優しく拭いてあげてください。

前歯が4本揃ってからの歯磨き方法

上下の前歯4本が揃った段階で、歯ブラシを使用して歯磨きを行いましょう。歯磨きをするのは毎食後が理想ですが、はじめは機嫌がいい時に歯磨きを行い、慣れてきたら少しずつ回数を増やしていきましょう。

この段階から、徐々に自分で歯磨きができるように練習します。歯と歯の間や奥歯の噛み合わせは、特に磨き残しが多いため、最後の仕上げ磨きでチェックしましょう。

歯磨きの方法がよく分からない方は、歯科医師に相談するとブラッシング指導を受けられます。

虫歯菌の感染を防ぐ

家族や周囲の方からの、虫歯菌の感染を防ぐことも重要です。赤ちゃんの口の中には虫歯菌は存在しないため、周囲の大人からの感染を防ぐことで虫歯になるリスクを軽減できます。

保護者の方もケアをしっかり行い、口腔内を清潔に保つことが大切です。お子様が虫歯になるリスクを低減させるために、虫歯菌を移さない環境づくりに努めましょう。

食生活に気を付ける

食事やおやつの時間を決め、メリハリをつけて食事ができるようにすることも大切です。食事によって口腔内が酸性に傾くため、ダラダラと食事をしたり複数回に分けておやつを食べたりすることで、長時間虫歯になりやすい環境が続きます。

また、食べ物だけでなく、飲み物も工夫することが大切です。スポーツドリンクやジュースには砂糖などが含まれており、虫歯になりやすいです。そのため、砂糖の入ったジュースや飲み物を与える場合は、その後の歯磨きを忘れないようにしましょう。

水分補給をお茶やお水でするようにすると、虫歯のリスクを軽減できます。

定期的に歯科検診を受ける

虫歯予防のためには、歯科医院での定期的な検診が欠かせません。定期的に歯科医院で口腔内をチェックしてもらうことで、虫歯ができても早期発見・治療できます。

特に、乳歯は虫歯が進行しやすいため、少なくとも3〜4ヶ月に一度は歯科検診を受けてください。

ただし、適切な検診の頻度は人によって異なるので、歯科医院の指示に従いましょう。また、歯科医院では虫歯予防に効果的なフッ素の塗布などもしてもらえるため、より虫歯のリスクを低減できます。

まとめ

虫歯予防でき幸せそうに笑う親子

この記事では、乳歯の虫歯が永久歯に与える影響や、虫歯予防の方法などについて解説しました。乳歯は生え変わるため、虫歯ができても深刻に悩まない方も多いかもしれませんが、様々な悪影響が生じます。

歯並びが悪くなったり顎の成長に影響したりすると、お子様が大きくなるにつれてコンプレックスに感じる可能性もあるでしょう。乳歯が虫歯にならないように日々の歯磨きを丁寧に行い、子供が口腔内を清潔に保てるようにしましょう。

万が一、虫歯ができた際も放置せず、しっかりと治療を行ってください。

また、定期的な検診は虫歯の早期発見も可能になるため、乳歯が生えたら受診しましょう。

子供の虫歯治療を検討されている方は、愛媛県伊予市にある歯医者「優歯科オフィス」にお気軽にご相談ください。

当院では、成人の矯正のみならず小児の矯正にも力を入れています。虫歯・歯周病治療、ホワイトニング、予防歯科なども実施しています。当院の診療案内ページはこちらWEB予約も24時間受け付けておりますので、ぜひご覧ください。

優歯科オフィス

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