ワイヤー矯正を裏側でするときの注意点!メリット・費用・期間も解説

2024年09月06日(金)

こんにちは。愛媛県伊予市にある歯医者「優歯科オフィス」です。

ワイヤー矯正を裏側でしているイメージ

裏側のワイヤー矯正を検討している方もいるでしょう。ワイヤー矯正には表側と裏側があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。

今回の記事では、裏側のワイヤー矯正のメリットと注意点を詳しく解説します。治療期間や裏側矯正では対応できない症例についても説明していますので、ぜひご参考にしてください。

ワイヤー矯正には表側と裏側がある

表側矯正のイメージ

ワイヤー矯正には表側矯正と裏側矯正があります。

表側矯正とは、歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を接着する治療法です。最も一般的で、長い歴史のある矯正方法です。

一方で、裏側矯正では歯の裏側(舌側)にブラケットを接着します。

表側矯正と裏側矯正の大きな違いは、装置の見た目です。表側矯正は装置が目立ちやすいですが、裏側矯正はほとんど装置が見えることがありません。

また、ブラケットと呼ばれる装置は、表側矯正の場合は既製品を使用することが多いですが、裏側矯正の場合はカスタムメイドのものを使用します。歯の裏側の形状は凹凸があって複雑なので、一人ひとりにあう装置を装着するためです。

また裏側矯正は調整なども難しく、難易度が高い治療法です。表側矯正よりも歯科医師の治療技術と知識がより必要になる治療法でしょう。

ワイヤー矯正を裏側でするメリット

ワイヤー矯正を裏側でしている人

裏側のワイヤー矯正の主なメリットは、以下の6つです。

  • 装置が目立ちにくい
  • 前歯の後方移動が得意
  • 舌癖を改善できることがある
  • エナメル質が傷つきにくい
  • 虫歯になりにくい
  • 外食時も気にならない

それぞれのメリットを詳しく解説します。

装置が目立ちにくい

裏側矯正の装置が目立ちにくい点が大きなメリットでしょう。矯正治療中の見た目を気にされる方は少なくありませんが、装置が目立たなければ気にせず過ごせます。

前歯の後方移動が得意

出っ歯などの症例では、抜歯をして作ったスペースに前歯を下げる治療を行うことがあります。この際、表側矯正では奥歯と前歯が引っ張り合って奥歯が前方に動くことも珍しくありません。

しかし、裏側矯正の場合は固定源となる奥歯が動きにくいので、効率よく前歯を引っ込めることが可能です。

舌癖を改善できることがある

裏側矯正では、歯の裏側に装置を装着します。装置が舌に触れると不快感があるため、舌で歯を押すなどの舌癖が自然と改善されることがあります。

歯を舌で押したり、上下の前歯の間に舌を挟んだりするなどの舌癖があると、歯並びや噛み合わせに影響します。矯正治療をしていても、舌癖によって計画通りに治療が進まないこともあるのです。

また、矯正治療後も舌癖があると後戻りの原因になります。矯正治療中に舌癖を改善できると、きれいな歯並びを維持しやすいため大きなメリットといえるでしょう。

エナメル質が傷つきにくい

矯正装置は歯に強固に接着します。そのため、矯正治療後に装置を外す際、歯の表面のエナメル質が傷つく恐れがあるのです。

歯の裏側のエナメル質は、歯の表側よりも分厚いです。裏側矯正の場合は、装置を外す時もエナメル質が傷つきにくいといえます。

虫歯になりにくい

歯の裏側は、表側よりも虫歯になりにくいとされています。

唾液には、汚れや食べかすを洗い流す自浄作用、殺菌作用、再石灰化を促す作用があります。歯の表側よりの裏側のほうが、唾液が行き届きやすく唾液の効果を得やすいのです。

裏側矯正では歯の裏側(舌側)に装置を取り付けるため、唾液の作用から虫歯になりにくいといえます。

外食時も気にならない

ワイヤー矯正の場合、繊維質の食べ物が装置に引っかかりやすいです。表側矯正の場合、装置に食べ物が引っかかると非常に目立つでしょう。裏側矯正の場合は、装置に食べ物が詰まったとしても見えません。

そのため、外食時も装置周りの汚れを気にすることなく食事を楽しめます。

ワイヤー矯正を裏側でするときの注意点

ワイヤー矯正を裏側でするときの注意点イメージ

裏側のワイヤー矯正をするときの注意点は、以下の3つです。

  • 歯磨きが難しい
  • 舌が傷つきやすい
  • 発音障害がでやすい

それぞれの注意点を詳しく解説します。

歯磨きが難しい

歯の裏側は目視しづらいため、装置周りの歯磨きが難しくなります。歯ブラシだけでは十分に汚れを取りきれず、磨き残しが発生する場合もあるでしょう。

虫歯になりにくいとは言っても、汚れが残り続ければ虫歯の原因になります。歯間ブラシやヘッド部分が小さいタフトブラシを使用して、装置まわりとワイヤーの下側を丁寧にブラッシングするよう心がけましょう。

舌が傷つきやすい

裏側矯正の場合は、舌に装置が当たりやすいため舌が傷つくことも少なくありません。舌に当たって痛む場合は、歯科用ワックスを装置につけて保護するといいでしょう。

また、装置に慣れると舌が傷つくことは減ります。

発音障害がでやすい

装置の装着後は、違和感を強く覚える方が多いでしょう。舌の動かし方がわからなくなり、発音に影響することもあります。特に、発音の際に舌が歯の裏側に当たるサ行やタ行をうまく発音できないと感じる方が多いです。

ただし、装置に慣れてくれば自然と発音も改善されます。

ワイヤー矯正を裏側でするときの費用

ワイヤー矯正を裏側でするときの費用イメージ

表側のワイヤー矯正に比べて、裏側のワイヤー矯正は費用が高額になる傾向があります。裏側のワイヤー矯正ではカスタムメイドのブラケットを使用するためです。

難易度の高い治療であることも理由でしょう。歯科医師の高度な技術や専門的な知識が必要な治療のため、表側矯正よりも高額になりやすいのです。

表側矯正の費用相場は70〜100万円程度ですが、裏側矯正の費用相場は120〜160万円程度といわれています。

ワイヤー矯正を裏側でするときの期間

ワイヤー矯正を裏側でするときの期間イメージ

ワイヤー矯正を裏側でするときの期間は症例によって異なりますが、全体矯正の場合は2〜3年程度かかるでしょう。部分矯正であれば5ヶ月〜1年程度で完了することもあります。

裏側のワイヤー矯正は、表側のワイヤー矯正に比べて治療期間が長引きやすいといわれています。カスタムメイドのブラケットを使用するため、矯正治療を始めるまでに一定の期間が必要なためです。

また、裏側矯正の場合、隣り合うブラケットの距離が近いことから、強い力がかかりやすいです。強い力が加わると歯周組織に大きな負担がかかるため、矯正力の調整を慎重に行わなければなりません。細かい調整が必要になることからも、治療期間が長引きやすいといえます。

近年ではデジタル技術が進歩し、カスタムメイドのブラケットが完成するまでの期間を大幅に短縮できるようになりました。昔よりは治療期間の差は埋まってきていると言えますが、どれくらいの期間で歯並びが整うかは個人差もあるので、歯科医師に相談してみましょう。

裏側のワイヤー矯正ができない例

舌が大きくて裏側のワイヤー矯正が出来ない人

裏側のワイヤー矯正では治療が難しい症例は、以下の2つです。

  • 舌が大きい場合
  • 噛み合わせが深い症例

それぞれ詳しく解説します。

舌が大きい場合

舌が極端に大きい方は、舌が装置に当たって傷つくリスクが高くなります。発音や食事にも影響しやすいでしょう。

そのため、極端に舌が大きい方は裏側矯正が向いていません。舌が傷つくリスクが低い表側矯正を選択したほうがいいかもしれません。

噛み合わせが深い症例

噛み合わせが深い症例では、噛み合わせた時に歯にブラケットが当たりやすいため、ブラケットが外れたり破損したりする恐れがあります。そのため、裏側矯正で治療するのは難しいでしょう。

噛み合わせの状態によっては、表側矯正であれば治療ができる可能性もあります。一度歯科医院で相談してみると良いでしょう。

まとめ

裏側でワイヤー矯正をして綺麗な歯並びになった女性

ワイヤー矯正には、表側矯正と裏側矯正があります。裏側矯正は装置が目立ちにくいため、人気が高い治療法です。

しかし、歯科医師の高度な治療技術と専門的な知識が必要になるため、表側矯正に対応していても裏側矯正には対応していない歯科医院も少なくありません。また、表側矯正と裏側矯正にはそれぞれにメリットとデメリットがあります。

メリット・デメリットを理解し、ご自身の希望にあった治療法を選択するといいでしょう。

ワイヤー矯正を検討されている方は、愛媛県伊予市にある歯医者「優歯科オフィス」にお気軽にご相談ください。

当院では、成人の矯正のみならず小児の矯正にも力を入れています。虫歯・歯周病治療、ホワイトニング、予防歯科なども実施しています。当院の診療案内ページはこちらWEB予約も24時間受け付けておりますので、ぜひご覧ください。

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